教師なら知っておくべき人【木下晴弘】①
本日のテーマ
馬に水を飲ませるためには?
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前回の大村はま先生のに引き続き、
今回は、
木下晴弘先生
を紹介をさせてください
木下先生は、
とある塾の、
カリスマ塾講師
だった方で、
現在は独立して
会社を経営されています。
講師時代、
彼のクラスに通う生徒の100%が
授業に満足している!
と、アンケートで答えるほどの
超スゴ腕の塾講師でした!
100%って・・・(笑)
では、木下先生が
最初からそのように
生徒から支持されていた先生かと言うと
全くそんなことは
ありませんでした(笑)
↑安心するよね(笑)
むしろ生徒から
『僕たちを志望校に受からせたいなら、
先生が塾の講師
辞めてくれませんか!?』
と酷評されるほどのダメ講師だったそうです。
しかも、その時の木下先生は、
前回紹介した、
悪い例
のお手本のように(笑)、
ベクトルを自分に向けることなく、
生徒のせいにしていたそうです。
ところが、
そんな木下先生の様子を見たある先輩が、
『俺の授業を見に来い』
と誘ってくれたその授業で、
木下先生の価値観が180°変わります。
教室への入り方、
間の取り方、
授業の導入、
話しのテンポ、
授業の進め方など、
それまで自分がしていた授業とは
すべてが違っていたそうです。
異次元の授業。
当然、子ども達から向けられるまなざしも、
木下先生に対するそれとは
全く違ったのだと思います。
木下先生はその日から、
先輩の授業のやり方を徹底的に真似し、
自らの授業を根本的に変えていきました
木下先生は、
ある勘違い
をしていたと語ります。
それまで、
”自分”がして欲しいこと
を一方的に伝えるだけで、
”子ども”たちがしたいことや、
”子どもたち”の気持ちに対しては、
全く関心を寄せていなかったということです 。
馬を川まで
連れて行くことはできるが、
水を飲ませることはできない
的なことわざがありますよね??
(↑アバウト(笑))
まさにその境地にたどり着いたそうです。
先輩の授業を見学してからは、
どうすれば
子供たちのココロが動くか!?
感情が動くか!?
どうすれば勉強をしたくなるか!?
そこに焦点を当てて
授業をするようにしたそうです。
アンケートの評価は分かりやすく
上がりました(笑)
まさに、
教師が変われば子どもが変わる!
の見本!
ついに、
100%の子どもが、
『満足』と評価する、
トップ講師の仲間入りを果たすのでした。
木下先生の授業風景を紹介する上で、
イメージしやすいのが、
昔、東京の下町にあった
電気屋さんのお話です。
戦後すぐの貧しい日本で、
その小さな電気屋さんは、
電気毛布を売りはじめたそうです。
しかし、不良品ばかりでちっとも上手くいかない。
次に、炊飯器を売り始めるのですが、
やはり失敗ばかり。
経営状態はかなり厳しいものでした。
『これ、あかんと思うやろ!?』
と木下先生がそう言うと、
子ども達は、
『あかん!あかん!』とうなずきます。
『でな、
その電気屋は必死になって、
ようやく事業を安定させるんやけど、
こともあろうに、
この会社の社長自身が
おかしなことを言い始めるんや』
子ども達は真剣に、
木下先生の話に耳を傾けます。
『実はこの社長な、
ようやく安定した会社の名前を、変える!
と言い出したんや 。
会社の名前なんて変えたら、
看板も変えねばならんし、
取引先にも迷惑がかかるし、
名刺だって作り直さなあかん。
そんなんアホやろ!?』
と木下先生が言うと、
『アホや』
『アホや』と
子ども達も一斉にその社長の事を悪く言います(笑)。
『しかもな、
その会社の社長さんが
名前を変える理由っていうのは、
”今の名前のままだと
世界では戦えないから”
というものだったんやで。
ほんの小さな、東京下町の電気屋やで!?
何が世界やねん!?
って思うやろ!?』
『思う!思う!』
『当然、従業員たちも反対したんやけど、
その社長の決心が揺らがんかった 。
新しい企業の名前はなんにしたと思う?』
『SONYや』
一瞬の間をおいて、
『えー!?うそー!?』
『まじで!?すげーーー!』
と子ども達は大興奮します。
↑しますよね(笑)。
私も、読みながらしましたもん(笑)。
『今や世界的な大企業のSONYも、
昔はほんの小さな町の企業だったんや。
もし、その時、社長が名前を変えなかったら、
そこまでの企業にはなっていなかったはずや。
お前らも今は、
実力のないちっぽけな存在かもしれん。
でもな、諦めずに努力を続けたら必ず大きな成果を残せるんや。
だから自分の可能性を諦めたら、
あかんぞ!!』
その日の夜、
その話をきいた男子中学生のお母さんから、
問い合わせがあったそうです。
『先生、息子が家に帰ってくるなり、
『俺はソニーになる!』
なんて言って机で勉強を始めたんですけど、
ソニーって何のことですか??
なんか気持ち悪いんですけど』
効果は2週間ほどで切れるそうですが(笑)、
でも、
同じような話を100種類用意すれば、
子ども達は、
200週間
高いモチベーションを維持できますよね?
木下先生は話の中で、
『家に帰っても勉強しろ!』
とか、
『宿題ちゃんとやれ!』
なんて一言も言ってません。
子ども達のココロに火をつけただけ。
ただ、それだけ。
でも、
それこそが、
教師にとって何より大切なことであると、
木下先生は教えてくれました。
本の中には、
涙が出てくるような話が、
本当にたくさんあります。
絶対に絶対に、
読んだ方がいい一冊です!
1+1=2ができない人には、
1+1=2が教えられないように、
あなたのココロに
火がつかなければ、
子どものココロに、
火はつけられない!
と思います。
まずは、
あなたがたくさん感動して、
涙を流せるような、
人間くさい教師になってください。
2040年ごろには、
『技術的特異点(シンギュラリティ)』
というものが起こり、
AIが人間を越すらしいです。
様々な点で。
その時に、
ただ単に知識を教えるだけの教師は生き残れません。
『そんなのスマホでググれば
一発じゃん!』
という時代が来ます。
いや、もう来てるか?
だからこそ、
グーグル先生にはできないことを、
あなたがするのです。
その決意さえあれば、
面接官のココロに火をつけることぐらい、
楽勝でしょ(笑)?
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